2009/04/15 (Wed) 臙脂色の古書 持ち主：クドラク

これに筆を加えるのは、一体、いつ以来だろうか？
・・・・何時でもいい、か。そんなことは。

俺は屋敷を離れて、何処か当ても無く歩いた。
所謂、『散歩』という物。
朧月の照らす闇を、その時間が来るまで＿＿＿＿＿。


そんなことをしていると、地図にない街に出会った。
風の噂で聞いていた、【名の無い街】。・・・・まさか、出会うとは、ね。
夢にも思っていなかったが、何故か惹かれるものがあって、立ち寄ることにしたさ。

心地良いほどに無音。だが、朽ちかけた廃屋は革靴の音や、呟きをも反響させる。
そんな中、ふと先に何かの気配を感じた。
耳を澄ませば聞こえる、下駄の音、男のものらしき声＿＿＿。
騒ぎは起こす気も無かった。それで、暫くの間、それを追うことにした。

相手はただ者ではないようで、・・・街の様子、それもあってか、俺に気付く。
そして疑問をぶつけた。　こんな場所で・・・一体何をしているか、と。
そうすれば笑みを浮かべた相手は『腕試し』に来たという。・・・・変わり者だと思う。
・・・・そんな俺もまあ、変わっているといえば、変わっているが。


正体が気になったが、時間はやがて訪れる。
男を残し、俺は屋敷へと帰ることにした。





「また次に」
＿＿＿そう言ったからには、きっと何処かで見えるだろうか？



（お相手：宴月ＰＬ様）
カールＰＬ様とはすれ違いでした；
宴月様、お相手ありがとうございました*＾＾*