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少々前の話になるが―――――。
某日の夜、人の居ない場所に行こうと思い立って、
それからあてもなく歩いて行けば、辿り着いたのは《墓場》だった。
まぁ、俺みたいな者に相応しい所だよ。
しかし、どうも其処は随分昔の墓地だったらしい。手入れがされた様子も、
誰かが見舞いに来た様子もない。
供えてある花は勿論、ほとんどが枯れていて――むしろ、原型はほとんどない。
一番新しいと思われる花も 既に茶褐色で萎れていて、何の花だか分かりもしない状態。
―――荒れ墓場。 そう思っていたが、
歩みを進めて行けば、人の出入りした形跡が残る、墓達があった。
そんな墓を見ていると、ふと、一つ 懐かしい墓を見つけた。
黒い土が被っていて、花も供えられていない 白い墓。
その墓に刻んであったのは―――
―――・・・元・俺の母親の名前だった。
行方も知れず、一生見つからない・・・いや、見つけようとも思わなかった墓が
其処にあった。思わず、立ち止まってしまうが――
そんな所に、一人の女性が現れた。
気配は人らしいが、どうにも人間らしさがない気配の女性。
話を聞けば、どうやら彼女は最も《死に近い》のだとか。
霊とも話せることができるらしい女性は、俺の・・・・自分でもよく分からない話に
付き合ってくれた。
縁、というものは、死別くらいでは簡単に切り離せないもの―――。
・・・何やら色々と、教えられたような気がする。
死に触れない者だから知らないこと、知っていること。
死をしっているからこそ解ること、分からないこと・・・・・。
あの日は、何とも不思議な日だった。
闇も深く、月もおぼろげで・・・・・・・
あれは―――夢だったのかもしれないな。
(お相手:ドリスPL様)
長いお時間、お相手いただき
ありがとうございました!
とても冷静であり、素敵な方でした^^*
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氷蓮
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